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マーク・ゲッツ

だれでも自分の家具には親しみを感じています。愛着もあるでしょう。マーク・ゲッツはこういいます。「ですから、相手の生活にしっくりとなじむ家具をデザインすることを目ざしています。オフィス家具であっても、自宅の家具と同じようにパーソナルに感じてもらえるようにしたいのです」
たしかに家具には問題を解決するという目的もありますが、それだけでデザイナーの仕事が終わるわけではない、とゲッツはいいます。「問題は解決できても、その方法が気に入らない、ということもありますからね。解決するだけでなく、愛され、望まれる家具にしなければいけません」
1986年にプラット・インスティテュートを卒業して以来、ゲッツは愛され、望まれるデザインを製作し続けてきました。1986年に、ニューヨークでTZ Designを設立し、マリメッコの子供向け製品や、レスポートサックのバックパックやトートバック、クレート&バレルの食器類、スチューベンのクリスタル製品を手がけてきました。
また、業務用家具の分野でもじつに多様なデザインを手がけてきました。テーブルや収納、60種類以上にも及ぶ椅子をデザインしています。ゲッツのデザインした家具は、シカゴ・ブルズ本社にもワシントンのケネディセンターにも、ハーバード大学学長室にも置かれています。
ハーマンミラーのために、ゲッツはアサイドチェアとゲッツソファをデザインしました。これらの製品は大きく異なった別々の作品と思われるかもしれませんが、じつはよく似たテーマを表現したものなのです。「ぼくの作品には、多様な環境に適応できるよう、落ち着いた、おだやかな表情をもたせたいと思っています。それと同時に心から喜んでもらえるような、新鮮で斬新な、楽しいフォルムにできるよう、工夫もしています」。
ゲッツソファのデザインの仕事は「むこうみずな挑戦」だったといいます。20世紀を代表するクラシックな家庭用/オフィス用家具を集めた、ハーマンミラーコレクションに入れられることになったからです。「イームズ、ネルソン、ノグチといったデザイナーと同席して、デザインの話をするなら、しゃべるのではなく、聞く側にまわりたいですね。ソファのデザインの仕事をぼくはまかされたわけですが、何がこのコレクションをこのように素晴らしくしているのかを理解しようとつとめました。コレクションにふさわしく、なおかつコレクションの幅を広げる作品をぜひ作ろう、としたのです」。
それと同じように、アサイドチェアは従来のゲストチェアに似ていますが、独自のくつろぎをもたらしてくれますし、その優美な流線型の現代的なデザインは、どこのオフィスに置いてもしっくりとなじみます。 「私の作品でくつろいでもらい、その人のために特別にあつらえられたものだと感じてもらえる」のが、ゲッツにとっては最高なのです。

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